上棟です。
私が、この仕事を始めた頃上棟と言えば前日に
いろんな材料を準備してトラックに積み込み朝早くから現場に向かいました。
工務店によってやり方は違うでしょうが、当社の場合大工さんはほぼ自分の
現場を采配するだけで材料などの手配は現場監督がしていました。
棟梁は棟梁で自分の現場のことで頭がいっぱいです。
トラックに積むものは、リンギと言って材料の台になるもの、仮筋違と言って
建てるときに仮に固定する筋違、シートなどの養生材、金物といったものです。
会社で刻むこともあったので刻んだ構造材は積み込むだけでも大変でした。
当日はつきっきりです。
玉掛と言って下に置いてある材料をレッカーに吊ってもらうことです。
これも組み方があり順番に材料を選んで吊り上げないと組めません。
材料に書いてある番付という表示を見ながら吊り上げていきます。
1階部分が立ち上がると安全のための落下防止ネットをかけに回ります。
ほぼ形が組みあがるとレッカーがあるうちに2階や屋根にあげておかなけ
ればならない材料を棟梁に相談しながら上げます。
仕事が終われば現場内の清掃です。
そして、現場においている材料にシートをかけて廻ります。
足場の上に不安定においてある材料はないか、屋根にあげた材料はロープ
で固定しているかなどかなり疲れる仕事でした。
今は社員の現場監督がしてくれていますが、暑いとかなり応えることで
しょう。
プレカットすればこのような作業もかなり軽減されるのですが、今も刻んでます。
今は、私の時代ほどではないと思いますが、少し改善しなければなりません。
全てが昔ながらの方法がいいとは言えません。
無事に上棟が終わってホッとしてます。