古民家再生という言葉をよく聞くようになりました。
降幡廣信という人が40年ほど前から取り組んでいた「民家再生」
というというものです。
「一時しのぎの修繕工事ではなく、民家の欠点である暗い、寒いを解消して
新築工事並みの構造や耐久性を持たせ、現代の生活の合わせて生まれ変わる
もの」としています。
テレビ番組のビフォァーアフターなどはまさにそうかもしれません。
この番組も当初は驚くほど安い価格が提示されていましたが、少しづつ現実
に近い価格に設定されてきたようです。
構造に詳しい設計士さんからすると「あんなことをして大丈夫か」という意見も
あるようですが、そう無茶なことはしていないでしょう。
番組を見ていると設計士さんが道具を使ったりしてますが、聞くところによると
持った事もないような道具を「使ってほしい」と番組から依頼されたという話も
聞きます。
昔の民家(古民家)が長持ちしているのは、日本の気候風土にあったつくり
になっているからです。
また、文化財になるような貴重な木造建築物でも構造がほとんど表に出ていて
その都度補修が可能であるからというのが理由です。
今の家のように構造が石膏ボードで包まれていて見えないということがありません。
この民家(古民家)の再生工事はいろんな工務店が手掛けています。
ちょっとしたブームのようです。
これから先もしばらくは続くでしょう。
しかし、この仕事 大規模になった場合、建築確認は必要ないのか と思うこと
があります。
建築というのは、新築、増築、改築、移転のことです。
大規模の修繕や模様替えは含まれません。
改築も一部を取り壊さない限り改築とはなりません。
大規模になると微妙な感じです。
この古民家再生、簡単に考えて始める人もいます。
しかし、構造や耐久性、新築工事を熟知して初めて手掛けることが許されると
思います。
そこに、伝統工法の知識が必要になります。
再生(リフォーム)は新築より難しいです。