古民家には、必ずと言いていいほどある「つし」
と言われる屋根裏です。
「づし」と表現する地域もあるようです。
床に土が敷いてあるところが多いですが、板貼りだけの家もあります。
上がってみると、薪に使うための木の枝や農作業に使うものなどが大量
に置いてあることがあります。
使わなくなったので、リフォームでロフトを造らせてもらったことも
あります。
中二階なので、現代の家より少し天井の高いロフト付きの家といった
感じになります。
おそらくどの家も物置として造られたと思うのですが、何も置かれて
いない家もあります。
何か必要になった時のためでしょうか。
物置でなくても断熱や防火の役目はあると思います。
現代の家に土は全く使われませんが、昔の家は壁にも屋根にも床にも
土はたくさん使われています。
断熱・蓄熱・防火といった役目がありどこでも大量に手に入ったので
重宝されたからでしょう。
土壁の起源ははっきりわからないようです。
仏教とともに大陸から伝わったという説もあるそうですが、土だけに遺構
として残らないので確認できないからです。
土壁の家は、新しく作るにも手間がかかり、リフォームの時も大変ですが
究極の自然素材です。
当社も、土壁の家を新築させてもらったのは20年くらい前になりますが、
また、希望する人がいれば造ってみたいです。