住宅に関して一番問題になっているのは「空き家」です。
全国で増え続けています。
人口が減ってきたからか、造りすぎたのか、たぶんその
両方です。
今でこそ私のところでは自社の物件しか手掛けていませんが、
ハウスメーカーの仕事をしていたころは開発された団地で
年間数十棟施工していたこともあります。
新しくできた団地は確かにいいです。
同じくらいの世代の人達、子育て世代の人たちが集まって
にぎやかな雰囲気の街になります。
人が増えれば周辺にもいろんな施設ができます。
自治体の税収にもなります。
しかし、20年、30年経つと子供たちは巣立って行って帰って
は来ません。
そして高齢化していきます。
夫婦二人だけの世帯となりポツリ、ポツリと空家が出始め、
家が多いだけに余計に空き家が目立つようになります。
このような団地はまだ比較的便利なところにありますが、
いわゆる古民家などは不便なところが多いです。
「住宅・土地統計調査」によると2023年時点での空き家は
899万戸、5年前の調査では849万戸でしたから、5年で50万戸
増えたことになります。
同じ空き家でもこの調査では状況により2種類に大別しています。
そのうち約57%は「賃貸や売却用の空き家」で住み手や買い手
を募集している利活用を対象にしている物件です。
そして残り約47%は「その他の空き家」で市場に出ていない物件
です。
所有者不明物件なども含まれていて「特定空き家」とされる家も
あります。
空き家を買い取ってリフォームしてから販売、またはリフォームを
前提に買い取ってもらってからリフォームするといったサービスを
行っている工務店もあります。
どんな活用の仕方が一番いいのかはわかりませんが、中古物件です
から寿命は限られている物件はおおいかと思います。
時々、リフォーム済みの物件を購入した方が家を見に来てほしいと
いう問い合わせがあります。
施工を専門にしている工務店から見ると見栄えだけをよくして販売
したように見受けられる家があります。
リフォームにお金をかけすぎると高くなって売れないといった事情
もあるかもしれませんが、リフォームもある程度の規制が必要かも
しれません。
情報は氾濫していますが、消費者の方は素人です。
どういう状態の家か、どういったところのメンテが必要かといった
ことはわかりやすく伝えておくべきだと思います。