古民家のリフォームです。
壁、天井に石膏ボードを施工するための下地です。
壁や天井の下地はだいたい決まっていて、天井は野縁(35×35)
と言われる部材を1尺ピッチに並べます。
そして壁は胴縁(40×15)と言われる部材を同じく1尺ピッチに
横に並べて打ち付けます。
そしてこの下地に石膏ボードを貼るのが標準的な下地工事です。
石膏ボードを貼ればクロスから漆喰、板貼りでも施工ができます。
石膏ボードは耐火ボードとも言われ耐火性もあって便利な材料です。
しかし石膏の塊ですから、コンパネのように後から部材を取り付け
る強度はありません。
古民家のように土壁や煤けた天井などはきれいにするのは大変ですが、
写真のように下地を施工すればすべて覆い隠してしまうことができます。
隠してしまうというと表現が悪いですが、構造躯体として問題がなければ
それでいいと思います。
もちろん古民家らしく崩れた土壁を補修し漆喰などで仕上げるという方法
もあります。
古民家らしく仕上げるには壁は真壁です。
傷ついたり欠損している柱も埋木をしてやればそれらしくなります。
しかしこれはかなり施工費が嵩みます。
現代の家はほとんどが大壁になっています。
施工がしやすいんですね。
石膏ボードのおかげかもしれません。
また大壁のほうが構造材を安くできるというメリットもあります。
また耐震的にも大壁のほうが施工はしやすいです。
これも時代の流れですね。
土と木くらいしかなかった時代の古民家と新建材がたくさん開発された
現代の家とでは当然造り方は違います。
ほとんどが土と木の古民家は環境には優しいですが。