軒天の板貼作業をしています。
軒天というのは屋根の軒や庇の裏側、天井にあたる
部分のことです。
杉の板を貼っていますが、サイディングのような窯業系
の材料やケイカル板に塗装といった仕上げもあります。
また化粧垂木と言って節のない垂木を見せる仕上げも
あります。
施工費では化粧垂木が一番高くなります。
材料費と加工手間がかかります。
こちらはケラバです。
屋根が瓦仕様なので荷重を支えるために母屋と桁を外
に持ち出しています。
ガルバリウムのような軽い屋根材の時は母屋を出さずに
軒を出すこともあります。
当社は標準で軒の出は90センチ出すようにしています。
雨対策と日射の遮蔽のためです。
デザイン住宅というと必ずと言っていいほど軒の出が短いです。
軒が全くない家もあります。
外観がすっきり見えるのでそうなってしまうのですが、日本の
気候にはあってません。
防水性、耐水性に優れた建材が開発されてきたので問題ないの
かもしれませんが、雨がかりは少ないに越したことはありません。
軒は出ていても気を付けなければならないことがあります。
当社のように無垢材を使う家では母屋の木を伝って雨が入ること
があります。
最近のゲリラ豪雨は軒裏に向かって雨が吹き付けることがあって、
母屋の背割りやひび割れを伝って雨水が侵入したことがあります。
古民家などはみんなそうでしょうとなりますが、古民家は土壁な
ので少しくらいの水は土が吸ってしまいます。
現代の家はすべて乾式なので少しの水でも天井や壁にシミが出る
ことがあります。