古民家のリフォームです。
今の古民家は建築当初のままということはめったに
ありません。
ほとんど何度かのリフォームが行われています。
30年、40年前に建材類がたくさん出回り出したころ、
その建材類を使ったリフォームが多いです。
きれいな新建材で包んでしまうのが流行ったようです。
今は反対に隠された構造材を見せるリフォームに変わ
ってきています。
立派な構造材がたくさん使われていることが多いので
隠しておくのはもったいないと思います。
構造材は包んで隠してしまうと中でどんな状態になって
いるかわかりません。
結露や雨漏れで傷んでしまっていることもあります。
真壁で空気に触れている状態が一番です。
何かあってもすぐにわかります。
新たなリフォームで困るのが大事な構造材が切り飛ばされて
いたり、土壁が撤去されていることです。
土壁は断熱性はないとはいっても蓄熱もすれば多少の断熱も
してくれます。
また古民家の場合は土壁は大事な構造材です。
限界耐力計算では耐震上の壁とみなすことができます。
在来工法の筋違や合板と同じです。
本来ならば土壁を復旧させてあげればいいのですが、今では
竹小舞から土壁を塗るとなると大変です。
耐震補強までしなくても今より弱くならないように要所に壁
を設けてリフォームしてあげることが大事です。
寒い日が続いたので断熱材が入るだけでも少しホッとします。