鴨居を取り付けました。
木造建築の業界ではこの鴨居や敷居のように柱に取り付けられる
部材を「内法材(うちのりざい)」と言います。
また「内法」というのは部材間の距離のことで、例えば敷居から鴨居
までの長さのことを指します。
どの業界もありがちですが、専門用語というものはあります。
この仕事に従事していると当然の用語でも一般の方には聞きなれない
何のことかわからない用語がたくさんあります。
気を付けていても施主さんを相手にして専門用語を並べ立てている
こともあります。
写真のような鴨居や敷居はどこの家にもあるものですが、和室や引き戸が
ない家では敷居や鴨居はありません。
また敷居もバリアフリーが当たり前になってあまり使われなくなっています。
引戸でも吊り戸が主流になっています。
「敷居を踏んではいけない」とはよく言われたものですが、和室がなければ
敷居のない家もあるかもしれません。
既に死語に近いのかもしれませんね。
リフォームで鴨居を付け替えています。
床の高さが変わることで上げざるを得ないこともあれば、昔の家は内法が低いので
今の若い人に合わせてあげることもあります。
最近のリフォームは新築のようになる工事が多くなりましたが、古民家では
真壁の部屋が多く、柱の取替ができないところでは写真のように元あった鴨居
のほぞ穴を埋木したりすることもあります。