古民家や納屋、大きな屋敷の外壁などで時々見かける
板貼りの壁です。
おそらくここも50年以上は経っています。
その昔外壁は土壁のままで何もしない家もありました。
それでも軒や庇が長くて直接雨がかかることも少なかった
のでそうしてましたが、庇や軒が短くなってくると雨がかり
が土壁を洗うこともあり外壁に板を貼るようになりました。
古民家では写真のように単純に板を建て貼りすることもあれば
下見板貼りと言って横貼りにして水切りが良くなるように上側
を重ねる貼り方もあります。
この板貼りは新しいうちはきれいですが、数年で変色して
見栄えが悪くなることがあります。その点現代のサイディングは
そんな変色はしません。
しかし、外壁としての寿命は板のほうがずっと長いです。
サイディングの寿命は10年から20年と言われます。
サイディング自体が劣化するというよりも接続部のコーキング
や塗装の寿命がそうなんですが、板の場合は変色してもそれが
風合いだと思えば20年から30年位は灰色、いわゆる古色を保っ
てくれます。
それに貼替となっても施工が簡単で木の板は「廃番」ということ
がありません。
防火などの規制があってどこでも施工できるわけではないですが、
環境に負荷のない長持ちする材料です。