新築の家の床組みを施工しているところです。

リフォームの相談で家に伺うと屋根や外壁が老朽化しているのは

外部のことですから当然あるのですが、床が撓むというか、フワ

フワしていることがよくあります。

構造的には写真のようにいたって単純ですが、やはり床下からの

湿気が原因で床束や根太、床板そのものが劣化しているのが原因

です。

シロアリの被害もあります。

現代のように土間のコンクリートが打たれていると湿気はほとんど

上がってきませんが、床下が土のままという家もあります。

古民家などはすべてそうです。

 

 

 

 

 

 

床下からの湿気を止めるのが一番の対策ですが、使う材料による

違いもあります。

やはり大引、束、土台、根太は桧に限ります。

土台や大引きはほぼ寸法が決まっていますが、根太は家によって

まちまちです。

根太もある程度の太さは必要です。

やはり太いほど長持ちします。

写真の家は2寸角(6センチ角)の根太です。

 

 

 

 

 

 

 

 

その上に使う床板ですが、自然素材系の家では杉が一番よく使われて

いると思います。

比較的たくさん採れて価格的にも安いですから。

次に桧、松などになります。

やはり自然素材系の床板のほうが寿命は長そうです。

接着剤で固めた板よりも自然の繊維の方が強いのでしょう。

合板は接着剤が剥がれていることが多いです。

杉の床板は当社もよく使うのですが、本当はもっと固い板を使うべき

かもしれません。

古民家では松やケヤキが使われている家もあります。

杉は足触りがよく冬でもあまり冷たくなりません。

その一方、やはり柔らかいので表面が劣化しやすいという欠点が

あります。

とはいえ、すり減っても杉はどこまでも杉なのでベニヤ板が見えて

くるようなことはありません。